【メモリージャッチメント】自分が自分で面白いと思う小説を書こう
ハロハロ〜紅き鋼です\(^o^)/
今日は小説【メモリージャッチメント】の続きを書こうと思います
ちょっと長くなるかもなので早速はじめます。
カツモクせよ❗❗❗❗
第3話 タイムブレイク症候群
「タイムブレイク症候群?そんな病気聞いた事ないです。兄貴は治るんですよね。」
オレは戸惑いながらも聞いた事のない病名を告げられたが回復すると信じていた。
「タイムブレイク症候群、名前の通り"時が壊れる"っていう意味、今お兄さんは自分の時を食われてる状態。あのカプセルはその進行を押さえるための物で根本的な治療にはなってないねん。残念やけど、このままやとお兄さん時野 正樹は時に食われて死んでしまう。」
兄貴が死ぬ?なんだよそれ、オレの中で想像したくなかった最悪の結末を聞かされマイさんの話しが頭に入ってこない。オレは自分の感情が制御出来なかった。
「タイムブレイク症候群?なんだよそれ、兄貴はなんでそんな意味がわからない病気になってるんだよ!!あんたはその病気を知ってるんだろ?じゃあ、なんとかしてくれよ。」
オレは感情のままにマイさんに迫り寄っていた。
その瞬間、少女とは思えないほどの力でオレの腕を振り払った。オレはその衝撃で我に帰った。
「いい加減にしぃや!!気持ちはわかるけど、今は現実を受け入れなアカン。辛い時こそ冷静に物事を考えなアカンねん。」
オレは何も言い返す事が出来なく無力な自分に腹が立っていた………ただ、
「助けて……………助けて下さい。」
オレの顔は地面に向きながら涙を噛み締めてただ助けを求める事しか出来なかった。
するとマイは衝撃の事を話し出す。
「何でうちがその病名を知ってるかって聞いたなぁ?うちも同じタイムブレイク症候群の被害者やからやねん。」
「え?マイさんも?………」
オレはその言葉を聞き冷静さを取り戻しマイさんの話しを聞く気になった。
「うちの体も"時"つまり成長やね、成長の時を食われる病気それがタイムブレイク症候群。病気が進行している時の体は昏睡状態。眠ったままどんな事があっても目覚める事はない、そのまま放置すれば魂は24時間=1日に一年分の時を食らう、1ヶ月放置すれば30歳分の時が食われる事になるねん。体の寿命ではなく魂の寿命を食らう病気それがタイムブレイク症候群。魂と体のバランスが崩れ成長は止まり、歳だけが老いていきそして魂の寿命が尽きると砂のように消えていく………今の現代医学では治療不可能な病」
オレは真剣にマイさんの話しを聞いていているとあることに気づいた。
「でも、マイさんはその病気の被害者だったんですよね?じゃあ、なんで今ここに立っていられるんですか?治らない病気って言っていましたよね」
マイさんはその問いに対してこう答えた。
「うちは"人類初"のタイムブレイク症候群を完治した人間やねん。」
完治した?今この人はそう言った。
でも、おかしい!治らない病気だとマイさんの口から聞いたばかりだ。
でも現実にこの人は元気そうにみえる。やはり治る治療はあるんだ。
オレは少し希望が見えてきた気がした、兄貴が治るなら何でもしよう!そう決めた。
「マイさん!オレ頑張って何でもするからさぁ、だから兄貴を救ってくれませんか?マイさんが治ってるんだったら兄貴だって………」
マイさんは目を閉じて真剣にオレの話しを聞いてくれていた、少し難しい顔をしながらこう答えた。
「治らんよ。これが現実、うちは運がよかっただけやねん。これがお兄さんの運命。運命に逆らう事はできひんねん。辛い事言うてるのはわかってるけど、受け入れるしかないねん!」
オレは希望の光が見えたと思っていたのに、自分より妹の心配ばかりするシスコン兄貴、困っていたら相談に乗ってくれたり、なにかあれば助けてくれる。
オレのたった1人の家族。
もう会話すら出来ないのかと思うと胸の奥が締め付けられる感覚がありそして、オレの体は力が抜けて座り込んでしまっていた。